車輪式移動機構(ロボット含)が私の興味の対象です。そこで本の題名に「車」の文字が見えると、つい手が伸びてしまいます。そんな習性から見つけたのが「車いすのヒューマンデザイン」です。
"Wheelchair Selection and Configuration"が原題でアメリカの車いす工学の第一人者によって執筆されたもので、車いす設計工学に関する体系的な理解が得られます。また、そこに記載された内容は車いすだけでなく、他の製品設計にも役立つ考え方を教えてくれます。
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統合失調症の権威者の一人と数えられるNancy C. Andreasenの1984年の著書、"broken Brain"は脳の疾患が心の病を生じさせているという観点から、脳科学や様々な事例を通じて精神医学が解説されています。この訳書が「故障した脳」。本書で紹介されるDSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)は3訂で、現在は1994年改定のDSM-IV(下記のWebサイト参照)になっているなど、記述がふるくなっている部分も散見されますが、現在、読み直しても得るものが多い本と思います。特に、「アメリカを除くすべての国で、フロイトでなくクレペリンが現代精神医学の父と受けとめられている」の一文は「目から鱗」です。
Complete List of DSM-IV Codes
http://www.psychnet-uk.com/dsm_iv/_misc/complete_tables.htm
本書中で、ECT(電気けいれん療法)が映画「カッコーの巣の上で」で不適当な描かれ方をされていることが指摘されていますが、この映画ではロボトミー手術についても描かれています。手術によって人格を変えてしまう・・・、やりきれない気持ちにおそわれた映画でした。(日本でロボトミーが完全に行われなくなったのは、1975年に日本精神神経学会が「精神外科を否定する決議」の可決を行なってから・・)
また、本書では小説が映画化された作品として"Ordinary People"(邦題:普通の人々)を感情障害(うつ病)の患者の苦しさを正確に描き、家族への影響を描いた作品として紹介しています。ロバート・レッドフォードの初監督作品ということで興味があって初めて観た時、家族の崩壊というテーマの重さに負けそうになった自分がいたことを今でも思い出します。
アメリカ合衆国のSociety for NeuroscienceのWebサイトのInformation for (General Public, Press, Educators)のページ、例えば、"Brain Facts"といった64ページの脳・神経科学に関する入門書がダウンロードできたり、"Neuroscience Resources for the Classroom"の中には薬物中毒とか様々な資料が提供されています。学会でこのような様々な資料が提供されるのは素晴らしいものです。(日本神経科学学会 ( http://www.jnss.org/index.html )からはまだ、このような情報の提供はないようです。)
Society for Neuroscience
http://www.sfn.org/
ダウンロードできる資料の中に"Borderline Personality Disorder"があり、1990年発行の「ボーダーラインの心の病理」を読んだことを思い出しました。調べてみると改定新版が2005年に発行されています。家族関係などで悩んでいる人に、救いにはならないかもしれませんが、新しい目に開いてくれる本と思います。
"I, CYBORG"は、電極を左前腕に埋め込んで人間の神経と外部機器とのインターフェースを実現する実験を行ったKEVIN WARWICK教授の自伝です。電動車いすやロボットのハンドを直接、制御するなど、行った実験への興味、また、本のタイトルもセンセーショナルなため、詳しい内容を知りたくて購入したのですが、期待した具体的な記述はなく、肩透かしをくった気がしてしまいました。また、自身のスケジュール帳から文章を起したと思える部分がかなりあり、ロボット研究マニアにはよいかもしれませんが、読み飛ばしとなるページが多数ありました。
ただ、本書を読んでよかったのは、3歳の時に交通事故に遭って半身不随となった40代の男性からの研究の進展に期待する手紙を目にしたことです。神経と人工的な機械を接続することは、医学上、あるいは倫理上で越えなければならない様々な課題があると思いますが、きちっと向き合わなければならないと思います。
本書はモノクロですが、下記の教授のサイトでカラー写真を見ることができます。
Professor Kevin Warwick (The University of Reading)
http://www.kevinwarwick.com/
最近、人工内耳について少し勉強しています。そこで見つけたのか昭和60年に人工内耳の臨床応用を日本で初めて成功された船坂宗太郎先生の書かれた下記の本です。人工内耳に関する全般的な内容がわかりやすく書かれていて、一気に読んでしまいました。非常によい本と思います。
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船坂宗太郎先生の本の中で小木保雄さんの手記として紹介されている文に、『「不自由ながらも会話ができて、まったく聞こえない人から難聴者に戻れました」というところです。しかし、全然聞こえなかった時と比べれば、何万歩の前進だと思います。』というものがあります。
そこで人工内耳でどのような音が聞こえるか、シミュレーションしたものはないかと思い、調べたところ、下記のWebサイトのリンク先でそれを見つけました。健聴者の聞く声とは異なること、そして原理上、音階を聞くことはできないのですが、やはりカントリーソングがヘヴィメタルバンドの「メタリカ」の楽曲のように聞こえ、音楽を理解するのが難しいことがわかりました。
Cochlear Implant Information & Resources
http://www.listen-up.org/implant.htm
下記は人工内耳について確かな情報を提供しているサイトです。
人工内耳友の会
http://www.normanet.ne.jp/~acita/
人工内耳友の会(東海支部) ・・・ 「各種情報」が参考となります
http://www2u.biglobe.ne.jp/~momo1/
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表紙カバーの裏に"Michael Chorost became a cyborg on October 1, 2001, the day his new ear was booted up." という書き出しから始まる、著者の人工内耳の体験の手記が出版されています。下記の著者のサイトで第1章を読むことができます。

Rebuilt: How Becoming Part Computer Made Me More Human
Michael Chorost : "Rebuilt",
http://www.michaelchorost.com/?page_id=12
邦訳も出版されています。